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好評制作中

こんばんは、葛です。固めSS新作です。

以前書いた絶賛放送中の続きとなります。
マジカルアンバーがメインで固まってます。粘土化か、石版化か、分類はちょっと珍しいかもしれません。
半身が埋まってしまった上で固まる物が書きたかったので、再び固まってもらいました。

固めフェチの方は、続きからどうぞ!






とある平行世界にて大人気を誇るテレビ番組があった。およそ半年毎に代替わりする魔法少女の活躍を描く番組である。この番組最大の特徴は作り物ではなく、各地に出没する本物の怪獣と魔法少女の戦いを実況中継するという形式を取っていたことだ。魔法少女はここ15年ほどで突如異世界から救世主の如く登場し、各地に出没する怪獣たちへの対抗戦力として有力視されてきた。その戦いに目を付けたテレビ局は慧眼だったと言えるだろう。ある程度番組が軌道に乗ってからは上手く怪獣ともスケジュールを折り合わせた上での撮影へと性質が変化していき、純粋な娯楽番組となっていった。

この番組最大の特徴は、シーズンごとに必ず魔法少女が敗北してシリーズが代替わりするという事である。しかも、魔法少女たちは怪獣たちによって石像や化石、氷像などのオブジェに変えられ、その敗北姿を存分に撮影される。初めの一人は手違いで主役が怪獣に石化されてしまった事から始まった。石化解除はこの世界ではとても高度な技術を要し、一企業に行う事は当時不可能だった。
そこで苦肉の策として放送した魔法少女の敗北と石化が望外の大成功を収め、以来シリーズの最後に主役が固まることが恒例となったのだ。主役となる魔法少女は異世界から来てあくまで庶民を助ける救世主としてテレビ局と接しているため、この事を知らない。一人目が石化してしまった際に、彼女を助けようという運動が各地で発生し、この世界における石化解除技術は飛躍的に向上し、無事石化解除が実現した模様が「復活編」として放送された。彼女は現在番組スタッフとなって働いているという。
二人目以降の魔法少女の彫像は、番組終了後は毎回局の経営する特設美術館に収められる。5代目ほどまではこの美術館に1年収められた後は人気に応じて元に戻され復活編が放送されたが、シリーズそのものの人気上昇につれ魔法少女の入れ替わりが激しくなり、必ずしも復活編は放送されなくなった。復活編が放送されなければ当然その魔法少女は元に戻されることもなく、テレビ局の倉庫に粗末に保管される運命にあった。

魔法少女マジカルアンバーはそうした忘れられた魔法少女の一人である。狐の耳と和服を基調とした衣装で人気を誇ったが、怪獣の化石化ビームを喰らってあっけなく化石にされてしまった。化石となって仰向けに倒れた際にローアングルから映された下着のアップの瞬間が彼女の最高視聴率記録である。当初は1年後に復活編を放送される予定だったが予定が変更されお茶の間から忘れられてしまった。彼女はテレビ局の倉庫でもう5年ほど他の固まった魔法少女たちと一緒に埃を被っていた。彼女の先代のカレイドルビーの石像は子供番組の大道具として使われておりここにはいない。マジカルアンバーの後に魔法少女になったマジカルカレンは、北極で冷凍光線を浴びて氷像とされた後魔法少女美術館の夏季限定の冷房兼展示品としてそれなりの人気を保っている。何でもカレイドルビーの氷像に触れると瞬間凍結してしまうらしい。周囲にそれだけの冷気を与えている彼女自身が一体どれほどの寒さを味わっているか想像もつかない。

倉庫の扉が半年ぶりにひらかれた。保管されている彫像少女たちが外の空気に触れられる数少ない機会である。通常ならここで新たな魔法少女の彫像が運び込まれてくる所だが、今回は違った。職員が2名、手ぶらで入ってきた。
「えーっと……、持ってくるのはマジカルアンバーひとつ……どんなのだったかな」
「狐耳付き、上着は和服、下着の見えてるハイソックスの化石像だそうだ」
「5年も前か。結構奥の方かもしれないな」
職員が無造作に入り口付近の少女像たちをどけていく。石像以外にもブロンズ像や氷像など多様な材質で固まっていた。かつては主役として人気を誇った彼女たちも今では倉庫の備品である。やがて2人は放送当時から変わらぬ仰向けにひっくり返ったマジカルアンバーの化石を発見し、そのまま担架に乗せてスタジオまで運んで行った。

大勢のスタッフを前にしてマジカルアンバーの化石がスタジオに運び込まれる。実に5年ぶりにカメラの視線を受けた。職員が化石像をやや不安定に二本足で直立させる。もともと仰向けに転がっていた物なので流石にバランスは悪いが、何とか保っていた。マジカルアンバーの直立が確認された後、彫像解除の専門スタッフが彼女の全身に刷毛で化石化解除薬をくまなく塗っていった。脚の先から耳の先まで塗り終わると、解除薬が化石化している身体の内部に染み込むまでそのまま10分程置かれた。徐々に赤い髪や派手な衣装が当時の形そのままに色を取り戻していった。やがて全身が元に戻る。
「………………」
「おかしいな。意識はあるはずだ……おい!ちょっと水をかけてやれ!」
元に戻ったまま硬直しているマジカルアンバーに冷水が浴びせられる。長い間気絶状態にあった彼女の意識が復活した。
「ひゃああ!?な……なんですか一体!?……あ、あれ私、動け……?」
「解除完了!これより新アイテム『同化粘土』のテストに入ります!」
職員が一斉に準備にかかり、記録用のカメラが作動を始めた。
「ちょ、ちょっと!いきなり何をするんですか!だいたい……」
言い終わる前に、彼女の居た真下の床がバネのように動き、ぽーんと宙に放り投げた。
「やあああぁ!?そんなぁぁぁ……!?」
ボスッ!
「むぐ!?んんん……っもが……!?」
マットに倒れ込むような音で、マジカルアンバーは設置されていた四角く白い粘土に顔面から飛び込んだ。痛みはないが、大の字の恰好で身体の前半分がめり込んだ。
「同化開始!1……2……3……」
飛び込むと同時に職員がカウントを始める。マジカルアンバーの身体は粘土に身体を埋めたまま徐々に白く染まっていった。必死にもがき出ようとぴくぴく動いている身体を抑え込むように粘土は彼女を同化し、固めていった。
「9……10……!同化完了!成功です!」
「よし!乾燥班作業開始!」
合図とともに巨大なドライヤーによりマジカルアンバーを包み込んだ粘土に温風が浴びせられる。粘土のまま柔らかかった全身が瞬く間に乾燥しカチンコチンに硬くなっていった。30秒ほど温風を浴びせると、全身の前側を粘土に埋めていたマジカルアンバーと粘土が完全に固まり分離した。コロンと仰向けに転がった彼女は口を開けて大股を開いた格好になっていた。5年前に化石となった時との違いは、膝を少し曲げていた事だろう。しかし、外側に開いているのでその恰好の悪さは格段に上がっていた。彼女が転がり落ちたことで、乾いた粘土板にはくっきりとマジカルアンバーの型が残った。
「よし……成功だ!これなら実用化まであと一歩だな。皆お疲れ様!撤収作業に入る!」
スタッフから喝采が上がる。何が何だかわからないまま再び固められたマジカルアンバーは、ぴったり半身が埋まる粘土板にもう一度はめ込まれ、運び出された。

マジカルアンバーを実験台にして『同化粘土』は無事完成した。こうして作られた固め道具は、今後の番組に出演する魔法少女たちを固めるのに使われる。以前は怪獣による固めに頼っていたが、近頃は人工的な道具を使わなければ追いつかない程魔法少女は増えていた。番組当初のコンセプトはもはや大きく変わっており、いかに効率よく魔法少女たちを固めていくかが見所となっていた。

粘土に同化され固まったマジカルアンバーは、実験台の役目を終えると再び倉庫にしまわれた。粘土の板に半身を埋め込まれているため、顔は見えない。形の良い尻から狐の尻尾が何か言いたげにぴょこんと見えているが、もちろん声を上げる事はできない。また美術館に展示される際には粘土の板から外される事になるが、倉庫の中ではスペース削減のため埋め込まれたままである。
彼女が再び生身の身体に戻れる時は、また別の固め道具の実験台にされる時だが、その順番すら回ってくることは遥か先の事だろう。ここに片目らえている魔法少女たちが全員固めなおされて帰ってくるまで、彼女はずっと石板に埋め込まれたまま埃を被る他、何もできなかった。

なお、後日放送された『同化粘土』を使った回は、屈指の人気を誇ったという話である。
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葛

Author:葛
石化や凍結等を扱った固めSSを書いて投稿しています。
月姫リメイクとFLOWERS秋篇が今の生きる希望です。
琥珀さんとエイラ・イルマタル・ユーティライネンを石化する事にかけては誰にも負けません。

固め以外にもアニメとゲームと映画とクラシックなどが好きです。
装甲悪鬼村正 二〇〇九年一〇月三〇日、喜劇の幕が上がる。
折角だから装甲悪鬼村正をやりましょう。

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