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【TOZ】橋になったお姫様

こんにちは、葛です。
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(2015/01/22)
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のアリーシャを石化して橋にしました。よろしくお願いします。

モブ石化イベント、とても良かったです。教会に牧師さんのお話を聴きに来た女の子が巻き込まれて石になるRPGは名作。






アリーシャは焦っていた。大樹の街マーリンドには疫病が流行り、一刻も早く助けが必要だ。しかし、アリーシャたちが暮らす湖上の街レディレイクとマーリンドを隔てる川に架かっていた橋は無情にも壊れ去り、今やマーリンドへと向かう事すら困難である。
アリーシャが危険な地へと赴かされるのは、姫であり騎士として民衆からの支持も厚い彼女を疎ましく思う大臣バルトロによる謀略である。しかし、アリーシャにはそれを分かってもなお、民の為に行動せずにはいられない責任感と優しさを持っていた。
今は導士スレイや、彼が意志を繋ぐ天族の仲間たちが何とか川を渡る方法がないかどうか探してくれている所だ。
「私は、私にできる最善を尽くさなければ……」
スレイ達と別行動を取ったアリーシャは、一向に動こうとしない橋の補修工事の職人たちを説得するべく残ったのだ。


「すみませんがねえ、こんだけ流れが急な川に橋を架けろというのがまず無理ですわ。危険すぎる」
「無論、危険は承知している。私としても、できる限りの報酬を弾めるよう予算を取り付ける事を約束しよう。少しでも、少しでも作りはじめない限りは橋は完成しないのだ。どうか、協力してほしい」
「そう言われましてもねえ。いっそ諦めたらどうです?マーリンドがこちら側と遮断されているという事は、つまり疫病もやってくる事は無いという事でしょう。危険を冒して、その結果自分たちまで死んじまったら元も子もないでしょうに」
「それでも、それでも助けを待つ人々がいる。それを貴方は何も感じないのか!」
「可哀想だとは思いますがね。所詮は運が悪かったんですよ。諦めるしかないんじゃないですか」
「なっ……」
導士スレイや天族の仲間たちは、このレディレイクには穢れが満ち人々の心も荒んでいると言っていた。薄々とは分かっていたつもりだが、まさかここまで人の心が穢れてしまったとアリーシャは思わなかった。それでも彼女は、民を信じていたのだ。
「でも、お姫様が橋作りに直接協力してくれるって言うなら話は別ですがね。土台の一本くらい、建てられるかもしれねえ」
「本当か!いいぞ、私にできる事なら何でも協力しよう!これでも槍術と体力には少しは自信がある。何でも言ってくれ」
「へへ、そうですねぇ……」
そう言った土木工事業者の背後に黒い瘴気がうっすらと零れていた事に、アリーシャは気づかなかった。
「それで、まずは何をすれば良いのだ?」
「それじゃあ、ちょっくら眠って下さいなっ……!と」
いつの間にかアリーシャの背後に回り込んでいた男が棍棒を振り下ろし、アリーシャは昏倒した。
「かはっ……」
「連れて行け。お姫様を丁重におもてなししてやりな」
気絶したアリーシャは男たちの手でそのまま川岸に僅かに残った橋の土台に縛り付けられた。


「ごぼっ……ぷはっぁ!」
川に浸かったまま縛り付けられたアリーシャは、川の水位が上がったことで水を飲み、目を醒ました。
「やっとお目覚めですか、お姫様」
「そうか、貴様も大臣が寄越した刺客だったのか……」
「そんな大それたもんじゃあありませんよ。お姫様に橋を作らせてあげようと思いましてね」
「戯言を……!」
「ふざけちゃあいないさ。そんなことより、あんた今、冷たいかい」
「何を言って……!?」
そういえば、この長い時間川の流れに晒されているというのに、体力の消耗も冷たさも殆ど感じない。不吉な予感と共にアリーシャが首を下に向けると、アリーシャの身体の肩までが完全な石と化していた。
「そんな!?石化の術……貴様、憑魔だったのか!?」
憑魔とは、人間や動物に穢れの心が憑りつき魔物化した姿だ。その多くは、異能の力を持ち人間を襲う。
「まあそう言う事さ、もっとも俺の能力は人間を石に変える物じゃない。ちょっと水の性質をいじれるだけだ。例えば、長時間生き物が浸かると身体を固めていくようにできる、とかな」
「こんな事をして、ただで済むと思っているのか!」
「威勢がいいのは良いが、まず自分の心配をしたらどうだい。さっきアンタ、その水飲んだだろう。そろそろだと思うぜ。」
「なに……を……」
アリーシャは舌が痺れる感覚の後、口の中が上手く動かせなくなっていた。身体の中まで、徐々に石化水が染み込んで固まって来たのだ。
「そんな……いやだ……私は、まだ、なにも……へき……」
水嵩が増し、アリーシャの細く高い鼻まで灰色に染まった。残るはその美しい瞳と薄く金色に輝く髪の毛だけだった。あとは全部、石。アリーシャは意識がはっきりしたまま、自分がどんどん無機物の塊になっていくのを待つ他なかった。
(いやだ……石になっては……民のためどころか……やめてくれ………おねがい……たすけ………)
その時、上流で雨が降った影響で一際大きな波が押し寄せ、アリーシャは頭まで水を被ってしまった。再び水位が下がった時、そこには頭の先から足の先まで石の塊になったアリーシャの姿があった。顔には涙を浮かべ、普段の凛とした騎士の姿からは想像も付かない不安げで、縛り付けられた無様な格好だった。
「お望み通り、橋は作ってやるよ。良い柱が出来たからな」
憑魔の男は、その後アリーシャの石像を鉄線で縛り付けて徐々に土で埋めていき、しっかりした橋を作る土台を作り上げた。
土台のおかげで少しづつ作業は進み、橋は小さい物だが完成した。
石像になったアリーシャは川底に沈み、橋の土台に組み込まれていた。
その姿は橋を渡る人間たちからは見えず、アリーシャ像の小さな口は小魚たちの住処になっていた。
誰よりも民の事を考えていたお姫さまは、その民を支える橋になって、毎日ここを通る多くの人々や馬車たちに踏みつけられている。その事を知る人間は、誰もいない。

やがて川の流れが再び増大し、橋はまた崩れてしまった。その時に土台に組み込まれていたアリーシャの石像も流され、川の流れと共に遠い異国へと運ばれていった。
アリーシャがどこかの島の住人に拾われて偶然にもパナシーアボトルを掛けられて元の姿に戻れるか、海の底に沈んで深海魚たちの憩いの場所として固まり続けているか、それはまだ誰にも分からない。
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葛

Author:葛
石化や凍結等を扱った固めSSを書いて投稿しています。
月姫リメイクとFLOWERS秋篇が今の生きる希望です。
琥珀さんとエイラ・イルマタル・ユーティライネンを石化する事にかけては誰にも負けません。

固め以外にもアニメとゲームと映画とクラシックなどが好きです。
装甲悪鬼村正 二〇〇九年一〇月三〇日、喜劇の幕が上がる。
折角だから装甲悪鬼村正をやりましょう。

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